
九月末のイタリア代表との親善試合のあと、十月中旬から二週間、ベトナムでの「アジアインドアゲームス」。その後二週間、今度は「東アジアフットサル選手権大会」で北京に来ている。この二つの大会のテーマはミゲルの就任当初からの計画どおり、次代を担う24歳以下の若手中心のグループの強化だ。ベトナムでは、国際試合を戦う経験は貴重な財産になるというおきまりの表現の正体を、目の当たりに感じた。顕著だったのは決勝トーナメント初戦の対ウズベキスタン戦、若手とはいえ、Fリーグというトップレベルでプレーする選手たちとしては考えられないミスから失点を重ねての敗退だった。特に目立ったのは、いつも状況を読み取りながら臨機応変に判断してプレーするという、取り組み始めたばかりのスタイルに対して、心理状態がデリケートに作用することもあり、頭で考えたことと身体の動きを協調させることができずに起こるごく単純なエラーだ。切羽詰った国際試合でミスをするという経験は、責任感やインパクトが強いためそれを記憶して噛み締めて悔やみ、次はもっと良い判断・プレーをしたいという想いが自ずと強まる。この強さこそ国際経験という価値の正体のように思う。ただ、この成長のメカニズムも結局は参加する個々の選手の頭と心がカギを握る。監督・コーチや仲間など周囲の人間は促し支えることしかできないからだ。他人事ではない。自分も国際経験を健全に積んでいこう。