今回の男子優勝はイラン、そして、準優勝がトルコとなり、三位がロシアとサッカーでも結果を残している国が上位3位を占めた上、中東の国々の近年の躍進は目を張るものがあると正直に感じた。
日本男子は、初出場でまずは1勝、そして予選突破が目標であったが、1勝もできずに予選敗退となり、下位トーナメントに回った。下位トーナメントでもなす術がなく2ケタ失点で敗退してしまったが、次のデンマーク戦では、念願の初勝利をあげることが出来、最下位は免れた。
女子優勝は、ロシア、そして、準優勝がデンマークとなり、欧州選手権決勝に引き続き同じカードで、ロシアが優勝している。
日本は初参加で事前に過去の大会データ収集していたことから「優勝」が目標であったが、善戦するまでは行くものの、後一歩の勝負弱さが目立ち、予選突破すらもかなわずに下位トーナメントに進むことになった。
このことにより優勝というプレッシャーから開放されたのか、下位トーナメントでは、ブラジル、スウェーデンに連勝し、下位トーナメントのトップに立つことが出来た。
今回の世界大会で感じたことは、男子はフィジカルの強い国が上位を占めている。やはりサッカー代表と兼任している国が多く、サッカーと共にフィジカルが圧倒的に高かった。そして、無理に攻めないセーフティーフットサルを展開していた。
フットサルという競技においての最大の醍醐味は攻守の切り替えの速さである。
しかし、ろう者である我々は、早い攻守の切り替えによる守備のポジショニング修正がすぐに出来ない為、守備で穴が出来てしまっている。(健常者のケースだとゴレイロのコーチングにより、ポジション修正を行なっている)そのリスクを踏まえた上で、電光石火のカウンターでゴールを狙うという戦術が確立されていた。
サッカーでも触れているが、日本が体格の大きい相手に対抗するためには、スピードと運動量であることからこれらを中心に強化を図ってきた。
そのため当初から受け身に回るよりは、攻守共に自分達から積極的に仕掛けることを戦術として設定し、世界大会に臨んだ。
しかし、先述のカウンターという戦術が確立されている国と対戦した結果、その積極性が空回りしたのか、日本の攻撃のミス=カウンターで失点という非常に厳しい結果につながってしまった。
しかしながら、このような中で収穫面を挙げるとなると2010年11月に開催されたこの世界選手権の予選大会であるアジア太平洋ろう者フットサル選手権において、相手に向かっていくというチャレンジが出来ず、自滅に近い形で終わってしまったという反省を活かしたことで、相手に向かってチャレンジした結果というメンタル的な部分で大きなものと捉えている。
女子に関しては、世界的に見ても、技術的に変わらなく、どの国も優勝できるチャンスがあると感じた。
日本は、今大会に向けて守備的な戦術を徹底し、まずは守備を固めて、カウンターでゴールを狙う戦術で臨んだ。
その結果、守備面では、どの国が相手でも互角に戦える手ごたえを感じ、自信を得たが、せっかく奪取したボールをカウンターにつながらず、カウンター攻撃ミスによる逆カウンターを受けるという悪循環とも言える勝負弱さによる失点が多かった。
世界大会に向けての準備期間に関しては、男子が1年未満、女子が2年の強化期間が与えられたが、強化期間の以前に合宿を通しても、ろう者フットサルの認知度が極めて低く、フットサルそのものを知らないろう者が多いのが現実である。当協会としてもフットサルの良さを広く知っていただく精力的な活動を行ない、サッカーとは異なるフットサル専任競技選手を増やすことが今後の課題であると言えよう。




