ランチBOXトーク 第7弾

1月28日(水)7回目となるランチBOXトーク。フットサル編の最終回を飾るのは株式会社電通のサッカー事業局に在籍する谷敏弘(たに としひろ)氏と同じくサッカー事業局サッカー業務2部の藤野恒一郎(ふじの こういちろう)氏の両氏を迎えてのランチBOXトークとなった。今回は参加者5名の中になんと高校生も1人参加。まずは谷さんより「サッカーまたはフットサル界でどういうことをしたいのか?何をしたいのか?を交えて自己紹介をお願いします」とうことで、これまでにない緊張感(というかこれが普通?)の中でランチBOXトークがスタート。参加者が各々に自己紹介を終え、その後両氏の今に至る経緯をお話いただいた。特に谷さんは02年W杯を展開すべく同社内に97年にサッカー事業局が発足したその2年後の99年に入社。その後02年、06W杯を体験し、さらにオリンピックもシドニー、北京を経て現在3回目となる10年W杯を迎えようとしている。入社当初はなんでも、仕事をこなし、その後2000年からはサッカー日本代表のスポンサー担当、02年にはチームに帯同しながら同じくスポンサー対応、その後TV放送権の業務に携わり、2005年からアジア(AFCや東アジアサッカー連盟)やクラブW杯も担当と過去10年間のサッカー史を支えてきた一人といえる。フットサルについては07年Fリーグ当初からマーケティング業務に携わっている。
そんな谷氏から「どうしてこの会社(電通)を知っているんですか?」という問いに「同社のOBによる講義で知った」とか「パソコンでサッカー関連の仕事を探していたら見つけました」さらに「就職活動をしていた先輩から聞いた」「本を読んでいて知った」など。ちなみにほぼ全員がパソコンで検索したことがあるとのこと。そしてランチBOXを1/3ほど食べたところで「スポーツマーケティングってどういうことだと思いますか?」と藤野氏から質問。参加者の箸が一瞬止まるも、各自がこれまでの経験や知識から頭をフル回転させて感想を述べる中、「スポーツ側から一方的に(スポーツの良さ)主張するのではなく市場(受け手)が何を求めているのかを把握すること」(畔蒜さん)という答えに対して「競技団体との違いは?」と谷氏からの質問に「うっ」と言葉に詰まる。一息あって谷さんが笑顔で「うち(電通)を受けようと思っている人っている?」という質問に参加者全員が挙手。続けて「例えば採用試験をイメージした時にうちは採用試験で面接を重視する社風があります。広告代理店ということで特にクライアントの要求に対してプレゼンを行うことがあります。色々な質問や問いかけに答えられることが重要なのでプレゼンテーションがとても必要とされます。だから今日もそういったことを意識してもらえるといいのかなって思います」と参加者はアドバイスをいただいた。
また「広告代理店の電通がスポーツを、サッカーを取り扱っている理由」にふれ「電通は大きく営業(20営業)と内勤にわかれます。営業は外資企業を合わせて6000社以上のクライアントとお付き合いしています。私たちは内勤なんですが、内勤は4マス媒体(TV、新聞、雑誌、ラジオ)+インターネットとのお付き合いがあります。営業がクライアントからTVのメディアバイイングを受注してそれをTV局に打診して枠を押さえてTVで露出するということを営業と内勤が一緒になって取り組んでいます。私見ですが、うちのスポーツビジネスが世界で上位にあるのは、営業機能を持っていること、さらにこの営業機能がかなり力を持っていることが理由だと思います。各スタッフ担当のクライアントはあるんですが、TV作業やPRなど様々な業務を担当して、いわゆるアカウント・エグゼクティブが責任を持って色々あるソリューションのひとつとしてスポーツやサッカーがあるという位置づけなんです。こういう(営業と内勤のバランスという)強みを持っている中で、コンテンツというサッカー・スポーツと媒体をミックスさせてクライアントに対してソリューションを提供できるかがですね」と谷氏が語った。
※広告代理店がスポーツを扱っているのは日本だけで、国外に目を向けるとスポーツマーケティング専門の会社が役割を担っていることが専らである。
さらに「なぜフットサルに参入したのですか?」という質問に「一言ではなかなか難しいですが、、うちはサッカーから始まったけどサッカーとフットサルは両軸と考えています。スポーツの最終的な目標は2つあって、ひとつは競技力向上、いわゆる強化。もうひとつは普及でサッカーの場合だとピラミッドの底辺に層に対してどのようにアプローチするか。サッカー先進国であるブラジルであったりスペインはサッカーとフットサルを両軸として考え、そいういった文化もある。スペインなどは子供のころから両方のスポーツをやっていて途中で“サッカー”と“フットサル”に分けられるシステムがあって成立している中で、将来的にフットサルを伸ばしていくことが重要だし、サッカーの成長にも不可欠だと思ってやっています。まだまだビジネスとしては成熟していませんが、(日本は)他の国とは違ったとことがあるので他と同じことをしてても駄目で、具体的には競技している人達が純粋に
カラオケとか映画を見るとか、そういった関係に近い形でフットサルを見に行くような独特な文化を醸成できればと考えています」と谷氏が丁寧に答えていただいた。
その後Fリーグの魅力、フットサルの魅力をスポンサー獲得にあたってどのように説明しているか、また今年開催されたブラジルで行われたフットサル世界選手権を通して、日系企業とスポーツビジネスの関連性などについてお聞かせいただいた。最後に谷氏より「不況の時代にスポーツ業界は厳しいですが、まずは前提に平和であることがスポーツをできるということで、スポーツをできていることが平和な環境だということ。人を幸せにする仕事だと思っています。とはいえ夢だけを追い続けることには限界があるので、そのへんは現実を見つめてほしいし、今回のように色んな方の意見や声を聞くことが重要だと思います。」と就職を考えている学生にアドバイスを送った。
